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コラム
M&A後、経営者や従業員、お取引先はどうなるの?
近年、中小企業の事業承継において、M&Aを選択肢の一つとして検討する企業が増えています。
一方で、M&Aを考え始めた経営者の方からは、次のような不安の声が多く聞かれます。

・「M&A後、自分はどうなるのか」
・「従業員の雇用は守られるのか」
・「お取引先との関係はどうなるのか
特に東海地方の中小企業では、経営者自身が長年会社を支えてきたケースも多く、「譲渡後の会社や従業員がどうなるのか」を重視される経営者の方も少なくありません。こうした企業では、長年培ってきた技術やお取引先との信頼関係、従業員の経験などは、企業にとって大切な財産であり、「会社をどのように次世代へつないでいくか」が重要なテーマになっています。
この記事で分かること
✓ M&A後、経営者はどのような立場になるのか
✓ 従業員やお取引先への影響
✓ M&Aを成功させるためのポイント
M&A後、経営者はどうなるの?
「会社を譲渡したらすぐに引退する」というイメージを持たれる方も少なくありません。
しかし実際には、会社の状況や経営者の希望によって、その後の関わり方は異なります。
1 引き続き役員や顧問として働く
M&A後も、一定期間役員や顧問として会社に残るケースがあります。中小企業では、経営者ご自身が営業や取引先との関係、技術やノウハウを担っていることも多く、円滑な引継ぎには時間が必要になります。経営者が一定期間関わることで、従業員や取引先も安心して新体制へ移行できます。
2 新たな事業へ挑戦する
経営で培った経験や人脈を活かし、新規事業や地域活性化、スタートアップ支援など、新たな分野へ挑戦する経営者もいます。
3 プライベートを充実させる
M&A後、引退してプライベートを重視される経営者もいます。
長年会社経営に尽力してきた経営者にとって、家族との時間や趣味、自身の健康を大切にすることもとても重要な選択肢です。
経営者にとってのM&Aのメリットは?
- 会社譲渡によってまとまった資金を得られる場合がある
- 第二の人生の選択肢が広がる
- 借入や個人保証の負担軽減につながる場合がある
注意しておきたいポイント
- 経営権が譲受企業へ移り、自由な経営判断ができなくなる場合がある
- 継続収入がなくなる場合がある
- 会社を手放す寂しさを感じることもある
従業員はどうなるの?
M&Aを検討する際、多くの経営者が最も気にされるのが、従業員への影響です。
「長年働いてくれた従業員の雇用を守りたい」という想いから、慎重に検討される経営者も少なくありません。実際には、多くのM&Aにおいて、譲受企業も従業員の雇用維持を重視して進めています。
しかし、M&Aの手法によって、従業員への影響は異なります。
M&Aの手法によって異なる点
M&Aでは、「株式譲渡」と「事業譲渡」で、従業員への影響が異なります。特に、雇用契約や給与・待遇、勤続年数、退職金制度などがどのように引き継がれるかは重要なポイントです。
株式譲渡の場合
株式譲渡では、会社そのものが存続するため、従業員の雇用契約も原則そのまま引き継がれます。そのため、給与体系、福利厚生、退職金制度など基本的に継続されるケースが多いのが特徴です。
事業譲渡の場合
事業譲渡では、事業単位の譲渡となるため、雇用契約は、譲受企業と新たに雇用契約を結ぶ必要があります。そのため、雇用条件や制度が変更となる場合もあります。そのため、事業譲渡では、従業員への丁寧な説明や調整がより重要になります。
従業員にとってのM&Aのメリットは?
- 経営基盤の安定化により、雇用が維持される可能性がある
- 福利厚生や待遇が改善する場合がある
- 新たなキャリアの可能性が広がる
注意しておきたいポイント
- 将来へ不安を感じる場合がある
- 組織体制や働き方が変わる場合がある
- 社内の雰囲気が変化する場合がある
お取引先への影響は?
中小企業では、長年の信頼関係によって取引が成り立っているケースも多くあります。
そのため、
- 「お取引先との関係は継続できるのか」
- 「取引が止まってしまわないか」
と不安を感じる経営者の方も少なくありません。
しかし、多くの場合、譲受企業側も既存取引先との関係維持を重要視します。
特に東海地方の中小企業では、企業同士の長年の信頼関係が企業価値の一つとなっています。そのため、M&A後も既存取引を継続できるよう、経営者が一定期間引継ぎを行いながら、丁寧に関係構築を進めることが重要です。
成功するための3つのポイント
1 早めに準備を始める
事業承継は短期間で完了するものではありません。早めに準備を始めることで、より多くの選択肢を検討できます。
2 価格だけで判断しない
譲渡価格だけではなく、従業員の雇用方針や会社の将来性、取引先との関係なども含めて総合的に判断することが重要です。
3 一人で抱え込まない
事業承継は、多くの経営者にとって初めての経験です。
そのため、「何から始めれば良いか分からない」「誰に相談すれば良いか分からない」という悩みを抱える方も少なくありません。まずは専門家へ相談し、選択肢を把握しておくことが重要です。
まとめ
M&Aは、単に会社を譲渡する手段ではなく、大切な事業や従業員、取引先との関係を次世代へつないでいくための前向きな手段です。
M&A後の経営者の関わり方や、従業員・お取引先への影響は、譲渡方法や譲受企業との条件によって異なります。そのため、早い段階から将来の方向性を整理し、自社に合った承継方法を検討することが大切です。不安や疑問を一人で抱え込まず、専門家に相談しながら準備を進めることで、円滑な事業承継につながります。
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