case
支援事例
地元の菓子業界に新しい風を。「和」と「洋」の融合が導いたM&A
譲渡企業
- 業種
- 和菓子原料卸売業
- 所在地
- 岐阜県
- 従業員数
- 5名未満
- 譲渡理由
- 後継者不在のため
譲受企業
- 業種
- 製菓・製パン食品原料卸売業
- 所在地
- 岐阜県
- 従業員数
- 100名未満
- 譲受目的
- 事業拡大のため
「長年の取引先への責任を果たし、会社を残したい」という譲渡企業の想いと、「地域経済を活性化させたい」という譲受企業の熱意。
この両社の想いが重なり、成約にいたるまでのストーリーをお届けします。
M&A後の経営者(譲渡企業)の事業への関わり方
取締役を退任し、顧問として会社の事業運営を支えています。
譲渡企業・譲受企業のご紹介
譲渡企業
岐阜地域で創業50年以上の歴史を持ち、地元の和菓子製造販売会社を主要顧客として、原材料供給を通じて地域の菓子文化を支えてきた老舗卸売業者です。
譲受企業
半世紀以上の歴史を持つ総合食品卸売業者です。レストラン・洋菓子店・ベーカリーを主要顧客とし、牛乳配達業をルーツとする乳製品の調達力を強みに、自家焙煎コーヒーや製菓・製パン材料などの供給を通じて、幅広い食のニーズに応えています。
M&Aに至った背景
―まずは、譲渡企業の社長であるA様にお伺いします。
今回、M&Aを決意されたきっかけについて教えてください。
譲渡企業A様:和菓子原材料の供給を通じて、地域の菓子文化を支えてきました。70代後半を迎え、事業を引き継ぐ後継者がおらず、会社の将来に不安を感じるようになりました。長年お世話になってきたお取引先への責任を果たし、会社を存続させるためにはどうすべきか考える中で、日頃から信頼していた十六フィナンシャルグループに相談しました。相談を重ねる中で、M&Aという選択肢が最善だと考え、決断しました。
―お取引先への強い責任感からのご決断だったのですね。
一方、譲受企業の社長であるB様は、このお話をきっかけに、どのような想いで今回のM&Aへと進まれたのでしょうか?
譲受企業B様:私たちは、洋菓子店やベーカリー向けの製菓・製パン材料や乳製品に強みをもっていました。一方で、和菓子業界とは取り扱う商材が異なることから接点が少なく、参入の機会を模索していました。そんな時にNOBUNAGAサクセションさんから今回のお話を伺い、A様が長年築いてきた事業を承継するとともに、お互いの強みを活かせるご縁だと感じ、前向きに検討を進めました。
想いと社風が響き合って生まれたご縁
―お互いのニーズが見事に重なったのですね。
譲渡企業の社長であるA様にお伺いします。今回のお相手を選ばれた決め手は何だったのでしょうか?
譲渡企業A様:大きな決め手となったのは、トップ面談において、B様がまっすぐに示してくださった『地域を想う熱意』でした。私が『取引先への責任を果たしたい』とお伝えしたところ、B様は『このお話には、地域経済活性化の文脈で取り組む意義がある』と、前向きな想いをまっすぐに伝えてくださいました。
B様は、近隣の老舗の同業他社が廃業してしまった際、スムーズなお客様や取引先の移行が出来なかった経験をおもちであり、地域の老舗の企業を残していきたいという想いをもっておられました。面談を通じて、B社長の誠実なお人柄と経営理念に深く共感し、『この方になら、すべてを託せる』と確信して、会社を譲渡することを決めました。
―B様の地域への熱い想いが、A様の心を動かしたのですね。
NOBUNAGAサクセションの担当者Cさんにお伺いします。
今回の案件が成約へと至った最大のポイントは、どのような点だったのでしょうか?
担当者Cさん:最大のポイントは、同じ商圏でありながら、「和」と「洋」という異なる強みを持つ両社の相乗効果を明確にお伝えできた点にあります。譲渡企業が長年築いてきた高品質な仕入先とのネットワークや、岐阜を代表する菓子製造販売会社との信頼関係を概要書で具体的にお伝えしたことで、譲受企業にも統合後の事業の姿をイメージしていただくことができました。また、両者ともに古くから私たちグループと深い信頼関係があったことも大きな要因です。協議が難航しやすい終盤の局面においても、両者が私たちの提案や助言に真摯に耳を傾け、それぞれ誠実にご対応いただけたからこそ、双方が納得する成約へと導くことができました。
M&Aが生み出すシナジー
―両社の強みを活かしたご提案と、長年築かれてきた信頼関係が成約につながったのですね。
譲受企業の社長であるB様にお伺いします。実際にM&Aが成立してから、どのような相乗効果が生まれていますか?
譲受企業B様:私たちがこれまでお取り扱いのなかった譲渡企業の商材を既存のお取引先へ提案できるようになり、ご提案の幅が大きく広がりました。例えば、お付き合いのあるお取引先が、他社から仕入れていた商材について、譲渡企業では産地の異なる同じ商材を取り扱っていたことから、BCP(事業継続計画)の観点で、新たな調達先としてご提案したところ、大変興味を持っていただきました。これまでご提案できなかった選択肢をご提案できるようになったことで、既存のお取引先との取引拡大につながる相乗効果を実感しています。
M&A後の変化
―M&Aによって新たな提案機会が生まれているのですね。
同じく譲受企業の社長であるB様にお伺いします。
譲渡企業のお取引先には、今回のM&Aによってどのような変化が生まれたのでしょうか?
譲受企業B様:代表者交代のご挨拶として、譲渡企業が長年お付き合いしてきたお取引先を訪問した際、「地産地消の商品づくりを進める中で、地域に根差した仕入先との取引を広げたい」というご相談をいただきました。そこで、私たちが取り扱う商材をご提案したところ、ご興味をもっていただき、見積もりのご依頼につながりました。M&Aによって双方の商材や顧客基盤を生かした新たな提案が可能となり、お取引先に提供できる価値も、より広がっていると実感しています。
―素晴らしい変化ですね!
譲渡企業の社長であるA様は、M&Aを終えられた今、どのようなお気持ちですか?
譲渡企業A様:私は現在、顧問という立場で会社の事業運営を支えています。最近では、譲受企業の展示会に譲渡企業のお取引先を招待するなど、長年大切に守ってきたお取引先との繋がりが途絶えないだけでなく、B様の若い提案力で双方の得意分野を活かした新たな価値提供が進んでおり、大変嬉しく感じています。これまで、私と妻と二人で苦労を共にしながら譲渡企業を守り続けてきましたが、M&Aを終え、肩の荷が下りて心から安心しています。本当に良いご縁をいただいたと思っています。
NOBUNAGAサクセション担当者のコメント
今回のM&Aは、譲渡企業の社長が奥様と長年守り続けてこられた和菓子原材料卸売事業を地域経済への強い想いを持つ譲受企業へつなぐことができた、大変意義深いご縁となりました。譲渡企業が地元の和菓子製造販売会社と築いてきた長年の信頼関係や、その歴史を守り続けてこられた経営者の想いを受け継ぐことができたことは、このM&Aの大きな価値だったと感じています。また、『和』と『洋』、それぞれの強みが融合することで、地域の菓子業界のさらなる発展にもつながるものと期待しています。
『自社が築いてきた歴史や想いを、どのように次世代へ託すか』とお悩みの経営者の方、ぜひ一度ご相談ください。一社一社の想いに寄り添い、その大切な事業を未来へつなぐサポートを全力でいたします。
